【剣盾シングルS1】サイクル×積み〜アマガバンギトドンヒートオノスパス〜【最高43位/最終159位】
目次
はじめに
ガラル地方の皆さんこんにちは.今回は,ポケモン剣盾のシングルバトルS1で最高43位最終159位を達成したので,使用した構築を紹介したいと思います.
*12月28日時点
構築経緯
まず,今作に登場する中で一番好きなポケモンとして,バンギラスから構築を組み始めた.環境的にHA振りが多く,竜舞型への警戒が薄い気がしたので竜舞型にした.
次に,バンギラスと相性補完がよく,特性をミラーアーマー,持ち物をオボンの実にすることでミミッキュのダイホロウを受けきることができるアーマーガアを採用.
その後,受けに回ることが困難なヒヒダルマより速く一撃で倒せるポケモンとしてスカーフオノノクスを採用した.
また,シーズン中盤に流行っていた受けループを専用技たこがためで崩すことのできるオトスパスを採用した.
ここまで物理4体で相手のアーマーガアが非常に重かったので,剣盾環境で貴重な炎・電気打点として火ロトムを採用した.
最後に,アイアントに強そうかつ電気の一貫を切るためにヌオーを入れてパーティの原型が完成した.
3桁に乗った辺りから200位前後まで使用していたが,相手の水ロトムが重かったので,ヌオーを特性の呼び水で水タイプに強いトリトドンに代えて最終的なパーティが完成した.
サイクル寄りの構築のため,ダイマックス前提のポケモンは採用せず,全員が臨機応変に立ち回れる構築を意識した.
個別紹介
バンギラス@ラムの実
特性:砂起こし
性格:陽気
努力値:A252 B4 S252
実数値:175-186-131-×-120-124
技構成:ロックブラスト/噛み砕く/瓦割り/竜の舞
調整
A:極振り
B:余り
S:極振り
USUMで初めてレート2000に連れてってもらった時からお気に入りのポケモンで,パーティの軸として採用した.強さは正義.
自分は元々,バンギラスは耐久振りフルアタ信者だったが,HA振りの弱点保険バンギラスが溢れている環境で竜舞型が刺さっていると感じたので採用した.竜舞後にアイアントやエルフーンは抜いといた方がいいかと思い陽気最速で採用したが,火力不足は感じなかった.しかし,竜舞1回でエースバーンやインテレオンを抜けない点には注意が必要.
耐久に振っていない関係上それほど硬い訳ではないので,竜舞するためのHP管理はしっかりしないといけない.それでも砂下の特殊技なら一致弱点ダイマックス技も耐える化け物ではある.
あくびや鬼火が非常に煩わしいのでラムの実を持たせている.HBカバルドンに対してA+1ダイアークで確2を取れるので,対面したら竜舞から入っていた.
弱点保険を警戒されるためか,弱点技なら確2を取れる場面で甘えた技を撃たれることもあり,体力を温存したまま竜舞を積めることも多かった.ダイマックスによって岩技の命中不安も解消できるので,安定感もあり非常に強かった.
岩技はストーンエッジと選択だが,ダイマックス後は同威力であること,襷や身代わりを貫通できることを考慮してロックブラストにしている.
壁貼り対策のために瓦割りを採用しているが,終盤は壁展開をあまり見なくなったのでこの枠は要検討.入れ替え候補は馬鹿力や地震,炎のパンチ,アイアンヘッドあたり.
アーマーガア@オボンの実
特性:ミラーアーマー
性格:わんぱく
努力値:H252 B252 D4
実数値:205-107-172-×-106-87
技構成:アイアンヘッド/ボディプレス/鉄壁/羽休め
調整
H:極振り
B:極振り
D:余り
体感選出率1位.後出しからミミッキュに勝てるポケモンとして採用した.ミミッキュの剣舞時に後出しして鉄壁を積むことで,相手のダイホロウをこちらはダイマックスせずに受けきることができる.ただし,ミミッキュが珠意地っ張りだと受からない,シーズン中に1度だけ遭遇した.
現環境では対策必須のポケモンでありどのパーティにもほぼ確実に対策枠が入っているが,それでも強かったし特に動きづらさは感じなかった.誰かがダイジェッター型を開拓してくれたおかげかもしれない.
鉄壁を一度積むことで多くの物理アタッカーを受けきることができる.しかもボディプレスの火力まで上がるのが単純だが強力.また,特殊耐久も脆くはないため,不一致の弱点技程度であれば1発耐えることができる.
ミラーのS振りチキンレースに巻き込まれるのが嫌なので,初めからミラーは捨ててSに振努力値は割かず,挑発も覚えさせていない.この構築でのアーマーガアの最も重要な役割は,ミミッキュを受けることだということを忘れてはいけない.呪いミミッキュがまだそこまで多くないのは助かった.
略し方はアマガ派.何かとアーマードコアとの関連性が話題となるポケモン.好きなアーマードコアのセリフはACfAに登場するオールドキングの「殺してるんだ,殺されもするさ」.
トリトドン@ウイの実
特性:呼び水
性格:図太い
努力値:H212 B252 D44
実数値:213-×-132-112-108-59
技構成:熱湯/大地の力/溶ける/自己再生
調整
B:極振り
D:余り
200位くらいまではこの枠にヌオーを採用していたが,水ロトムが重かったためトリトドンに変更した.アーマーガアとの相性補完が優秀で,18タイプ中14タイプを半減以下にできるので,この2匹でサイクルを回すことが多かった.ウオノラゴンやパッチラゴンに強いのも嬉しい.
環境的に物理ポケモンが多く,特殊方面は水ポケモンを受ける程度で十分だったのでHB振りを基準に少し調整した.使用感はとても良く,最後に採用したポケモンだったが本構築のMVPと言えるくらい強かった.
トリトドンを使う上で重要なのは,草技を撃つポケモンを把握することだと思う.一見有理対面だが草技を持っているかもしれないのは,ギャラドス・ジュラルドン・ガマゲロゲなど.パーティ全体でそこさえケアできればかなり動かしやすいはず.
素の耐久はそこまで高くないが,有利対面で溶けるを積むことで,後出ししてくる物理アタッカーに対して受けが成立する.溶けるはあまり考慮されないのか,一度積むことで突破できなくなるような選出をされることも多かった.熱湯の火傷に頼らなくてよくなる点も優秀.
大地の力はあくびやクリアスモッグなどと選択.大地の力にすると,ダイアースのD上昇を利用することで一応特殊アタッカーにも対応できる.
ヒートロトム@突撃チョッキ
特性:浮遊
性格:控えめ
努力値:H252 B4 C252
実数値:157-×-128-172-127-106
技構成:10万ボルト/オーバーヒート/悪の波動/ボルトチェンジ
調整
H:極振り
B:余り
C:極振り
アーマーガアが重かったので採用した.
パーティにこだわり持ちが2匹いるのが嫌だったので,なんとなく突撃チョッキを持たせたら思いの外トゲキッスに強くなったので正解だった.あまり見なかったが他で重めなジュラルドンにも強いはず.雑にHC振りにしてしまったが,もっといい調整はあったと思う.
優秀な耐性やチョッキを活かして繰り出し,ボルトチェンジでサイクルを回したりオーバーヒートで崩すのが仕事.電気無効枠が見えている場合には一貫性の高い技を撃つことを意識していた.
相手パーティにアーマーガアがいた場合,こいつが落ちるときつくなるので大事にしなければいけない.アーマーガアがボディプレスを持っていた場合,無限に繰り出せる訳ではないので注意が必要.
悪の波動の枠は色々候補はあるが,ダイアークのDダウンが優秀で受けループのヌオーを(相手の振り方次第で)崩しに行けるため,この技構成に落ち着いた.
オノノクス@こだわりスカーフ
特性:型破り
性格:陽気
努力値:A252 B4 S252
実数値:151-199-111-×-90-163
技構成:ダブルチョップ/インファイト/アイアンテール/ハサミギロチン
調整
A:極振り
B:余り
S:極振り
初手とんぼがえりしてたら世の中なんとかなると思ってるスカーフヒヒダルマのケツに中指を突き立てるために採用した.ダイマックス時にミミッキュを確実に抜くために陽気最速.
選出時はほとんど初手に出して奇襲を仕掛けていた.特にヒヒダルマを見たら初手に投げてインファイトをしていた.オノノクスにダイマックスを切ると,ダイナックルやダイスチルで能力上昇して,ダイマックスが終わったらスカーフを活かして抜いていけるので割と使いやすかった.
アイアンテールは対フェアリー用,型破りでミミッキュの化けの皮を貫通できるのと,ドラゴン技でこだわってしまってもダイマックスで解除してダイスチルを撃てるのがえらい.
ハサミギロチンはダイアタックにした時のSダウンが優秀だから採用しているのであって,決して脳死ギロチンするためではない.決して脳死ギロチンするためではないが,仕方なく断頭台に立ってもらうことはある.ドリュウズと違ってアーマーガアに3発撃てるので確率的には有利だが,あくまで最終手段であって一撃技をあてにした選出は弱いからやめた方がいい.結構ロトムが居座ってくるので,一撃技が嫌いなら地震にするのがいいと思う.
ドラパルトやウオノラゴンの襷,サザンドラの身代わりを貫通して倒すためにダブルチョップにしているが火力がなさすぎて悲しくなる.そもそも襷ドラパルトなんてものが存在するのかも謎だが逆鱗は撃ちたくないし,ドラゴンクローよりはまだましな気がする.ドラゴンアローください顎に付いてる牙飛ばせます.
ダブルチョップは威力40×2命中90の接触技なのに対し,ドラゴンアローは威力50×2命中100の上に非接触技,違和感しかない.
USUMでは僕が使いこなせなかったせいで色厳選までした個体がダンゴロ狩り専用になっていたが,今作では活躍させてあげられてよかった.
オトスパス@食べ残し
特性:柔軟
性格:意地っ張り
努力値:H236 A44 S228
実数値:185-158-110-×-100-91
技構成:ドレインパンチ/たこがため/身代わり/みずびたし
調整
H:4n+1,タイプ一致イカサマを身代わりが15/16耐え,ヌオーのC無振り熱湯を身代わりが15/16耐え
S:無振り70族抜き
耐久ポケモンを落とすための枠で,このパーティで一番イージーウィンを拾える.おそらく選出率は最下位だが,たこがためという唯一無二の技を持っていて,役割対象に対して強烈なアドバンテージを取れるので信頼はしている.
アーマーガアとサニーゴ以外の耐久ポケモンにはほぼ勝つことができる.アーマーガアとサニーゴは立ち回り次第.ちなみにたこがためはミラーアーマーで反射されないのでビビらなくて大丈夫.
ブラッキーやアーマーガアを抜いて上から身代わりを張りたかったので,Sにかなり努力値を割いている.素早さ調整において,アーマーガア周辺は低速帯での激戦区になっているが,この調整で不便を感じたことはなかった.
最低限のAはあるため,バンギラスやドリュウズ,サザンドラなどの格闘弱点ポケモンには対面から殴り勝つことができる.
身代わりは,相手の補助技すかしやたこがためのターン稼ぎに使用する.身代わりを読まれたことはおそらく一度もなかった.
みずびたしは,ゴーストタイプにたこがためをしたり,一致技の火力を下げたり,ドレインパンチを等倍にするために使っていた.後出しされやすいゴーストタイプに使う場合に読みが絡んでしまうのが難点だが,使用感は良かった.みずびたしを受けたドヒドイデが黒いヘドロでダメージを受ける様は実に愉快.ギルガルドがフォルムチェンジでみずびたしが解除される謎仕様はやめてほしい.
耐久ポケモンにたこがためが決まった時は思わず小躍りしてしまうほど気持ちがいい.好きすぎて野生色厳選までしてしまった.
このポケモンのもう少し詳しい運用方法に関しては,たぶん育成論を書きます.
書きました.(1/31)
選出と立ち回り
基本選出
++(ororor)
相手に合わせて臨機応変に選出することを心がけていたが,おそらくこの選出が最も多かったと思う.サイクルを回しつつ,頃合いを見てバンギラスで竜舞を積むのが主な勝ちルート.
残りの1枠には,相手パーティに水ロトムがいたらトリトドン,アーマーガアがいたら火ロトム,上から殴りたい時にはオノノクスを選出すると良い.耐久ポケモンが2匹以上いる場合にはオトスパスの選出も視野に入れる.
対壁展開
@2
現環境でよく見るのはオーロンゲとドラパルトだが,どちらの場合もバンギラスで初手竜舞.その後,オーロンゲには瓦割り→ダイロック,ドラパルトには噛み砕くorもう1竜舞.
対カバ展開
(or)@2
初手に出て来やすいカバルドンに対して,バンギラスで積むかオトスパスでたこがためをするかは相手パーティを見て選択する.オトスパスが吹き飛ばされた場合でも,相手はステータスが下がっているため後続で突破しやすくできる.
対ヒヒダルマ入り
@2
十中八九ヒヒダルマは初手に出てくるので,スカーフオノノクスのインファイトを合わせていく.交代されても,ヒヒダルマ自体がサイクルに参加させづらいため,こちらに有利な展開に持ち込めるはず.
対受けループ
@2
オトスパスのたこがためで相手の耐久ポケモンを逃さず狩っていく.オトスパス対策にニンフィアやドラパルト等が出てくるので,そこに強いアーマーガアや火ロトムは選出したい.火ロトムのダイアークでヌオーから崩すルートも覚えておくと良い.どうにもならなければギロチン連打という処理ルートも覚えておくと良い.
重いポケモンやパーティ
終盤あまり見なくなったがたぶん重い.いても選出されなかったのでよくわからないが,雷の牙とであいがしらを両方採用していたらかなり厳しい.どちらかがない場合が多いので,アーマーガアとトリトドンで回して様子見するのが良いと思う.
たぶん重いpart2.あまり見なかったのでよくわからない.アーマーガアやトリトドンが積めればいいが,トリル展開だと結構きついと思う.火炎玉の入手が困難で良かった,ボールガイに感謝.
ドラパルト
重いというか選出段階で型の見極めが困難でなにかしらの仕事はされてしまう.それぞれの型に対応できるポケモンはいるので,1回の行動でできるだけ型を推測し,被害を最小限にすることが重要だと思う.初手ダイマックスされるのが一番きつい.
さいごに
剣盾での成績なのでUSUMのレートとはまた別物ですが,過去の自分と比較してもかなり良い順位を達成できて良かったです.僕が急激に成長したか構築が環境に刺さってたかですね,たぶん後者です.レート2000でやめていた僕が2桁乗った後も少し潜ったことだけは成長だと思います.この構築を使い始めてから安定して順位を上げられたので,結構いい構築なんじゃないかと個人的には思ってます.
最高順位以外のスクショを消してしまったため,正確な勝率がわからなくなってしまったのは後悔してます.
サイクル・積み・崩しの要素をバランスよく取り込めたのが本構築の1番の強みだと思います.自分はUSUM時代から一貫して,ポテンシャルの高いポケモンを流行とずれた型で使うのが最強だと考えているのですが,今期はうまくハマってくれて良かったです.
たぶんこの構築を見た時に目を引くのはオトスパスだろうと思いますが,耐久ポケモンに難儀している方は使ってみると面白いかもしれません.
最後になりますが,ここまで読んでいただきありがとうございました.
質問等はTwitter:@CuSith_pokeまでお願いします.